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太田吉治ロンボク島 撮影記2

ロンボク島撮影記 2

5月7日(土)晴れ

今日からいよいよ撮影本番です。
 “SD(Sekolah Dasar=基礎学校~小学校)Negeri 2 (国=公立)TENGGARI”つまり「公立テンガリ第2小学校」で手洗い指導を行う柳澤さんの活動を記録します。 柳澤さんは看護師ボランティア。ロンボク島の人々の平均寿命は、インドネシア全体の平均寿命より10歳も短いのですが、一番の原因は感染症なのだそうです。「手洗い指導」が行き届けば違ってくるだろうと言われるのですが、??
保健所の健康指導担当者が少なく学校や家庭を回りきれません。
 そこで、指導の要点をDVDにして配布し、学校の先生方や巡回スタッフさんに使ってもらおうという企画です。POLINESの学生達も撮影に力が入ります。
教室での撮影は、音声担当とカメラマンがペアになったメインクルーが右の写真を撮った位置に、カメラマンだけのサブクルーが左の写真を撮った位置に着きます。順光になる教室左側の前方と後方から講義の様子を狙います。
 カメラマンは、それぞれ事前に構成内容を暗記してどのシーンでは何を撮るべきか考え、それぞれのクルーが撮る映像を予想しながら撮影を進めます。
 サブクルーが紙芝居を見ている子供達のグループショットを撮っていると、メインクルーは紙芝居のUPを撮ります。阿吽の呼吸で映像が揃っていきます。
手にデンプンを混ぜた糊を塗ってさっと一度洗った後、ヨード液に手を浸すと良く洗えてなかった部分が紫色に染まります。このデモンストレーションも学生達はチームワーク良く撮影しました。紫色に変わる手が面白いのですが、それぞれのカメラマンが色が変わった手のアップばかり撮って、それを見て驚く子供の表情を撮り逃がしてはデモの意味が半減してしまいます。
 「アップはそちらに任せたから、こちらは柳澤さんと子供達の表情を撮っておくね」と自分の役割を理解し、相手を信頼して撮影しないとダメなのです。
 展開される状況に即してカメラポジションを決め、子供達の表情を左目で追いながら右目でファインダーの映像を確認します。構成表の内容を思い浮かべながら他クルーとの連携を図り、どんな音が録音されているのかにも配慮しなければなりません。機材を自在に扱えることが要求されます。ロケは、技術力、構成力、体力、集中力などが総合的に試される作業なのです。
 最後に全員で「手洗いの歌」を歌って柳澤さんの講座は終了しました。

 この時、メインクルーの音声担当者は歌声が一番良く録音できるポイントを見つけなければなりません。歌は、3回~4回歌ってもらいます。初めは声が出なかった子供も、2回目、3回目は大きな声でのびのびと歌うようになります。メインクルーのカメラマンは歌っている子供たち全体の映像を撮ります。そしてサブクルーが子供の可愛い仕草やグループショットをねらいます。4回目はおまけですが、ちょっと疲れてしまう子供も出てきます。
午前8時から始まった撮影は、11時過ぎに終了しましたが学生達はほどよい疲労感と撮影をやり遂げた充実感に浸っていました。
 そして夕方まで一休みした後、夜7時~12時迄、夜空に輝く南十字星の様子をホテルの裏庭から撮影しました。雨季から乾季への移行期で、夕方から夜にかけてスコールが起こりがちなのですが、この夜はよく晴れ「新月」のタイミングにも恵まれました。カメラの感度が星を撮るには少し足りなかったのですが、何とか撮影することができました。「ツキ」に恵まれました。
 この日の夕食は交代しながら取りました。贅沢じゃないの?と言われても、高いホテルのレストランを利用するしか方法がありませんでした。
明日は、午前9時から「ヨード液を使った手洗い指導の方法」解説編の撮影と保健所スタッフさんのご家庭にお邪魔して、子供たちのふだんの「手洗い」の様子を撮影させていただく予定です
太田吉治 記2016.5.23